2017年8月12日土曜日

種子島のお盆


 連日暑い日が続いています。

 
 明日から、お盆   

 種子島への帰省客も多いようです。

 月窓亭では、昔の種子島のお盆の展示を行っています。

 種子島でのお盆を紹介します。


お盆の精霊様のお迎え

盆はどの家でも精霊様をお迎えしてご馳走をする日。迎え火を焚く地域、墓参りに行く地域と様々である。14日・15日は一日に数回もご馳走を取り替えなければならないから、一家の主婦は大忙しである。
床にはバショウ(芭蕉)の葉を敷いて、その上にご馳走を並べる。
    ご先祖のすべての位牌の前に①お花②ご飯(箸は丸い竹)③煮しめ(油あげと昆布)④油あげ⑤うちわを供える。








 種子島では、縁側に水棚を作ります。

  墓に御先祖の精霊様を迎えに行きますが、このとき行く当てのない霊も一緒について家まで来ます。この行く当てのない霊をそのままにしていると、家によくないことが起こると言われ、そのため、行く当てのない霊の為、水棚をつくり霊をここに宿しご馳走します。




精霊棚又は水棚


世上には諸々の悪霊も彷徨っていると考えられている。
我が家の精霊様だけをお迎えし、ご馳走をするとその悪霊がその家に悪戯をするという。その行き場のない悪霊様にも棚を作ってご馳走をする。
水棚の中には、①シキビやソーハギ ②ミズノコ(芭蕉を刻んだものでこれをアラーネという。洗米の代用品) ③ご飯
④煮しめ ⑤茶 ⑥油揚げ ⑦新しいバケツに新しい柄杓




 
          残念ながら、現在、水棚を作る家はほとんどありません。



精霊送り

 15日の夕方、灯籠に火をとぼし、精霊様をお連れして墓に行き、迎えのときと同様にお供えをし、送り火を焚き、極楽浄土へお送りします。
帰りの道は灯籠の火を消します。
16日には精進明けとなります。




0 件のコメント:

コメントを投稿