2012年3月1日木曜日

こままわし




春先の島の冬は、北西の季節風「カーヨセ」が吹き荒れ厳しいが、それに負けじと風を除けた陽だまりを見つけて子供たちはコマ回し、ネン打ち、弓矢つくりなどに遊びふけった。
昔の遊びは大人が子供に教育的意識のもとで教えたもの、子供たち自身の創造によって出来上がったもの、子供たち自身の創造によって出来上がったもの、全国的なもの、地方的なものと大別することができるが、いずれにしても昔の遊びは社会性を身につけさせたり立派な社会人になるための大切な修練の場であったことには違いなかった。
コマ回しのコマは山琵琶、椿、マテ、カシなどの硬木を円錐状に先端部をナタで削って作る。打ち棒は60センチ程度の竹や木の棒。
梶(椿、三又)の皮をはいで天日に干しもみほぐして表皮を落とし中の繊維を棒の先端部に結びつけてコマを打つ棒とする。
最初は軽く、序々に回転に合わせて強く打つ。コマは唸りをあげて強く回る。
とくに山琵琶のコマは大きな唸りがするので、大変重宝がられた。
ゲームの方法は回っている時間、飛距離、相手のコマを倒すなど色々あった。

(広報にしのおもて 市政の窓 昭和58年3月号)

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